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コラム
第4回 【認 識】
6145208.jpg製造業にとって、安定的に収益力を確保することが、非常に困難な環境です。具体的には製造コストの上昇、売価の低下、減産、この3つが相まっています。昨今の異常気象を因とする原材料の高騰もあるでしょう。このため、中々、ターゲットとなるコストでの統制が出来ず、不安定な状態が続いています。
また、高品質を保ちながら、強いスループット(最短のリードタイムと最大の出力)を持ったシステムの中でお客様の手元に商品をお届けする、それを実現することが製造業の市場形成には不可欠です。その上でコストの統制力を高め、収益力を確保していかなければ、生き残ってはいけません。
しかし、一方で、筆者の経験則として感じるのは、生産システムに関する機能やコストの実態認識が足りない製造業のスタッフが意外に多いということです。
例えば各企業の生産システムは各々固有の生産システムの構成を持っています。「マーケットに投入される諸製品群やマーケット需要構造、流通量、売価水準並びにマーケットサイクル」等々により生産システムの内外の機能分担や調達市場構造、そして自社の生産プロセスは異なることになります。生産活動にたずさわる“設計・製造・調達・企画・物流”等々の部門におけるミッション、各機能間や部門間のシステムコントロールの為の仕組みや統制基準のあり方が、共通的に認識され、正しいコストコントロールが行われているでしょうか?
コストの実態認識についてはどうでしょう。コストの実態認識とは、財務会計的な金額のことではありません。生産システムを時間の概念、量の概念で、1つ1つを事実として捉えるということです。原料ロス、工数ロス、エネルギーロスだけでなく、ライバランスが起因による能力ロス、生販の負荷バランスによる能力ロス、機会逸失ロス(品切れ・長期滞留在庫等)等も対象とした実態把握であります。生産システムの中の損失量を正しく発見するということです。
生産システムにおけるコストの実態認識は大きく4つに分れます。
◆生産企画・開発に関する実態認識
◆生産コントロールに関する実態認識
◆製造現場に関する実態認識
◆推進管理に関する実態認識
 
生産システムは改善改革の対象です。その機能やコストの実態が正しく認識できていなくて、真の原因やコスト競争力強化の対策は打てるでしょうか?また、製品コスト、製造コスト、加工区コスト等の関連を体系的に捉えることができるでしょうか?対策の前に、ここに大きな問題点があると考えています。
構成と機能、コストの損失量を明確にし、そこにたずさわる方全員の共通認識の中で、心を1つにして改善改革を行っていくことが重要です。対策が各部門別の点的になるのではなく、生産システム全体としての対策であってほしいと考えます。
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